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昇進したら必ずや。

猪狩 章仁 2025.04.24

建築模型を作ることって、建築学生が通る道なのですが、

その道に終わりなどなく、我々はまだその道の途中。

 

大学を卒業し社会に出て、建築模型を作りお施主様に提案し、

笑顔で模型を覗き込んで、これからの楽しい暮らしを想像する姿を見て、

 

「模型って素敵」

 

って23歳の僕は思っておりました。

そんな15年前の君、15年後も変わらず作っているぞ。繋がっているぞ。

おばんです、手先は器用なイガリです。

※スマホからですと改行が多く読みにくいと今更気づきました…。

 

 

「お!模型担当イガリ君、今日も作ってる??」

 

僕が現場を担当したわけではなかったんです。

でもいつも事務所での打ち合わせの際に、声を掛けて下さるんですよね。

あれがもう10年前、当時「次はなんて言われるのだろうか。」とワクワクしてたっけ。

 

「お!模型担当イガリ君、今日も作ってる??」

 

とうとう最後までイガリ君は昇進することなく、歯を食いしばる日々は今も続いているとかいないとか。

 

当時もこんな風景をキャメラに残した気がする。

 

将監Eさんちの10年点検でございました。

団居4人、10年分しっかり老けてお邪魔してきました。

それに反してEさんちは老け込むことなく、よい歳の取り方というか味わいというか。

 

入口からEさんち全開であった。

 

ところどころある3兄弟が付けたであろうキズも何だかよく見え、

素敵なモノに囲まれて、家族の思い出が散りばめられたお家になっていて。

 

「もはや店だ。」とスルー出来なかった秘密の部屋。

 

もうですね、どんな有名なアートだったり家具だったりよりですね、

家族の笑顔の写真だったり、子供たちの野球のトロフィーだったり、

20年近く飼っているカメだったり、みんなの身長を刻んだ柱だったり、

それらがEさんちらしさを存分に引き立てていて、すごく素敵でした。

 

この暮らしの様子を眺めながら僕たちはお酒が何杯でも飲めます。

 

きっとその一つ一つにエピソードがあって、

Eさんご家族にとって大切なものであるからこそ、

こんなに魅力的に見えるんだろうなぁ。(我が家にあるかしら…)

 

団居では少年野球の帰りに家の壁を塗ることも出来ます。

 

長男のR君はもう社会人、次男のS君は大学生で他県へ、

可愛かった末っ子R君は中学2年生。うそですよね、うそですよ。

 

子供たちには会えませんでしたが、部屋を見るだけでなんだか心温まるというか。

長男R君は就職して毎日一生懸命頑張っているんだろうなぁとか、

末っ子R君は好きなモノを部屋に詰め込んで楽しそうだなぁとか。

次男S君の部屋だったところは客間になっちゃってるよとか。

 

この日は灼熱だった。末っ子Rくんはこの時はまだ本来の姿を見せていない。

 

Eさん、10年点検、いやコーヒーを飲みながらの雑談ありがとうございました。

シャッター切ることしか出来ませんでしたが、僕の撮影技術が足りないばかりに。

 

次は、次までには撮影担当に昇進してまたコーヒーを頂きに行きますね。

10年という節目を迎えても、変わらず団居をいつでもお呼びください。

 

風が抜けて気持ちの良いデッキ。そしてとってもきれい。

 

EさんちがEさんに染まる前の姿はこちらから↓

 

将監殿の家 2015/3 竣工