建築模型を作ることって、建築学生が通る道なのですが、
その道に終わりなどなく、我々はまだその道の途中。
大学を卒業し社会に出て、建築模型を作りお施主様に提案し、
笑顔で模型を覗き込んで、これからの楽しい暮らしを想像する姿を見て、
「模型って素敵」
って23歳の僕は思っておりました。
そんな15年前の君、15年後も変わらず作っているぞ。繋がっているぞ。
おばんです、手先は器用なイガリです。
※スマホからですと改行が多く読みにくいと今更気づきました…。
「お!模型担当イガリ君、今日も作ってる??」
僕が現場を担当したわけではなかったんです。
でもいつも事務所での打ち合わせの際に、声を掛けて下さるんですよね。
あれがもう10年前、当時「次はなんて言われるのだろうか。」とワクワクしてたっけ。
「お!模型担当イガリ君、今日も作ってる??」
とうとう最後までイガリ君は昇進することなく、歯を食いしばる日々は今も続いているとかいないとか。

当時もこんな風景をキャメラに残した気がする。
将監Eさんちの10年点検でございました。
団居4人、10年分しっかり老けてお邪魔してきました。
それに反してEさんちは老け込むことなく、よい歳の取り方というか味わいというか。

入口からEさんち全開であった。
ところどころある3兄弟が付けたであろうキズも何だかよく見え、
素敵なモノに囲まれて、家族の思い出が散りばめられたお家になっていて。

「もはや店だ。」とスルー出来なかった秘密の部屋。
もうですね、どんな有名なアートだったり家具だったりよりですね、
家族の笑顔の写真だったり、子供たちの野球のトロフィーだったり、
20年近く飼っているカメだったり、みんなの身長を刻んだ柱だったり、
それらがEさんちらしさを存分に引き立てていて、すごく素敵でした。

この暮らしの様子を眺めながら僕たちはお酒が何杯でも飲めます。
きっとその一つ一つにエピソードがあって、
Eさんご家族にとって大切なものであるからこそ、
こんなに魅力的に見えるんだろうなぁ。(我が家にあるかしら…)

団居では少年野球の帰りに家の壁を塗ることも出来ます。
長男のR君はもう社会人、次男のS君は大学生で他県へ、
可愛かった末っ子R君は中学2年生。うそですよね、うそですよ。
子供たちには会えませんでしたが、部屋を見るだけでなんだか心温まるというか。
長男R君は就職して毎日一生懸命頑張っているんだろうなぁとか、
末っ子R君は好きなモノを部屋に詰め込んで楽しそうだなぁとか。
次男S君の部屋だったところは客間になっちゃってるよとか。

この日は灼熱だった。末っ子Rくんはこの時はまだ本来の姿を見せていない。
Eさん、10年点検、いやコーヒーを飲みながらの雑談ありがとうございました。
シャッター切ることしか出来ませんでしたが、僕の撮影技術が足りないばかりに。
次は、次までには撮影担当に昇進してまたコーヒーを頂きに行きますね。
10年という節目を迎えても、変わらず団居をいつでもお呼びください。

風が抜けて気持ちの良いデッキ。そしてとってもきれい。
EさんちがEさんに染まる前の姿はこちらから↓