幕が上がった。
待ちに待った熱狂の舞台。
アリーナを埋め尽くす黄色に染まった観客たち。
今年もやって来たこの季節。

待ってましたよ。
昨季の悔しさを胸に秘めた選手たち。
我々ブースターも同じである。
新しくこの地へやって来た選手たち。
ありがとう、我々とともに戦おうではないか。
火蓋は切って落とされた。
熱い叫びを選手に送り続ける親子がここにいる。
会場の熱量はとどまることを知らない。
妻が叫ぶ、息子が叫ぶ。頑張れと声を枯らす。
負けてなるものか。
俺が、そう、この俺が、
イガリ家のリーダーなのだ。
そして父が言う。
ごめん、もっかいトイレ行っていい?
(妻:さっき行かなかった?)
おばんです、試合も空気も読めないイガリです。
お酒飲むとトイレが近くなりますよね。
オールフリーなんですけどね、どういうことなんでしょう。
今年もプロバスケBリーグが開幕しましたね。
我らが仙台89ersは長町のゼビオアリーナをホームコートとし、
熱い戦いを繰り広げます。

会場のボルテージは最高潮。
そもそもはですね、息子の小学校に配られた観戦チケットが始まりなのです。
経験者である父とはいえ、試合観戦までする家族ではありませんでした。
軽い気持ちで行った初観戦。
強豪チームに大金星を挙げた仙台89ers。
帰りの妻と息子の目は忘れません。
目が8と9になっていたのだ
(実話です)

8と9
かくしてチームの虜となった妻子でございまして、
今年でファン歴4年目となり、ルールも詳しくなったものです。
息子に至ってはバスケ部に入るというアンビリーバボーを達成。
彼らは周囲を巻き込むほど声を出し、
選手の奮闘に大きな拍手を送り、
どんな時でもチームを応援する。
そんな素晴らしいブースターなのです。
(バスケは観客をブースターと言います)

マスコットのティナは8月9日生まれ、ワタシと同じである。
誰よりも早く応援コールを行う息子は、
まるでアリーナMCさながら。
GOGO!!ナイナーズ!!GOGO!!ナイナーズ!!
ディーフェンス!!ディーフェンス!!
声が枯れるまでともに戦った翌日、
練習試合で声が出なくなっていた
(おバカタレ)
妻も同じようなもんでございます。
みなさん大事な話ってまさか、とお思いでしょうか。
ええそうです、そうです。
ぜひともイガリ家とともに仙台89ersを応援してください。
会場の隅っこでワー!キャー!騒いでいるのがイガリ家です。
全くの無知から始まった妻子のバスケ観戦。
今ではもう、これがない人生なんて考えられないようで。

勝利の美酒はオールフリー。
ニコニコで89ersの話をする彼らを見ながら、
父ちゃんは今日もお酒が旨いのです。
我が家は今日も平和です。