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雑記:息子たちの奮闘2

猪狩 章仁 2026.07.10

さぁ、前回の続きでございます。

極めて私的で雑記なブログを更新してまいります。

 

中学3年生にとっての集大成、仙台市中総体。

4月から環境が激変したバスケ部。

そんな渦の中でもがきながら食らいついた息子たち。

 

さまざまな因縁の相手(父だけ)でございますが、

その気合が良くない方向に行ってしまったのか、

 

 

大会2週間前に息子痛恨の負傷。

 

 

アキレス腱。。。

 

 

 

なんてこった!

 

急ストップ動作で痛めてしまったとのこと。

走ることが出来ない状態…なんてこった。。。

 

聞いてみたら逆の足も前から少し痛かったと(早く言え)

 

 

 

先生やコーチからも「ゆうと、大会まで絶対治して」と念を送られ、

サポートを受けている接骨院に毎晩通う日が続くのです。

 

 

 

すぐには改善されるわけもなく、練習ができないもどかしさを抱える日々(父が)

テーピングを習い、ストレッチをサポートし、祈ること大会本番3日前。

まだ脚を少し庇う仕草を見せていました。

 

 

うーん…厳しいか。

息子が言います。

 

 

 

 

「いける。」

 

「痛くても走る。」

 

 

 

ちょっとね、泣けました。

息子のポジションはポイントガードという司令塔。

欠けるわけにはいかないと思ったのでしょうか。

1年前あんなだったのに…子供の心の成長は大人の想像を越えます。

 

 

繰り返しますが、直近の大会で50点差で負けた相手なんです。

50点ってとてつもない差なんです。

経験者だから分かってしまうんです。

2か月でひっくり返るような差じゃないって。

 

 

けれど、一生懸命頑張ってきた3年生には最後に胸を張ってほしい。

勝って終われるのは日本でたった1チーム。

 

それなら、負けた時に胸を張れる試合をしてほしい。

そのためには2年生、お前たちなんだぞと。

 

 

試合当日の朝、緊張した様子もなく顔の晴れた息子。

「今までで一番緊張してない、なんでだろう」

 

朝のテーピングも、最後まで持ちこたえてくれと念を込めてがっちりと。

逞しくなった脚が躍動できますように….。

 

 

第一試合が彼らの出番。

集合場所ではいつもの笑顔。

よしよし、みんないい感じ。

 

 

会場入りすると、対戦相手と同じ控室に通されます。

身体も大きいし、バッシュも派手だし、親御さんもチームシャツで揃えている。

 

 

うーむ、強そ。

 

 

でも大丈夫。慣れているから。

どことやっても相手はいつも強そうでしたから。

 

 

 

ウォーミングアップが始まります。

たくさんの部員がいる相手はそりゃ声も大きくて、ドシンドシンと足音を響かせて、

会場を自分たちの空気にしていきます。

 

 

うーむ、強そ。

 

 

かたやこちら。

部員は10人ちょっと。

声を張り上げても、一生懸命走っても、その音は相手に飲み込まれます。

それでも周りを気にしないのが彼らのいいところ。

 

父のほうが緊張している。

 

 

やれるだけのことをやる、出来ることは限られてる。

それを全力で。もちろん、親も。

 

 

コートの真ん中、いつもの5人が並びます。

去年の中総体で先輩が引退してからずっとこの5人。

みんな身体も大きくなったし、顔つきも変わりました。

 

1年間応援し続けてきた自慢の後輩たち。7番が息子です。

 

 

すでにちょっと泣きそう。

 

 

 

ティップオフが近づくと、

地鳴りのような相手の応援がコートを包みます。

飲まれるな飲まれるな。

強気で、思い切って、ぶつかっていくぞ。

 

 

見てる大人は簡単にそんなことが言えますが、

コートに立てば見える感じる世界は全く違うもの。

たたみ掛けられるように、相手の勢いに飲まれてしまいます。

 

 

いつもより足が重い、息があがる、声が届かない。

次々とシュートが決まり、ますます勢いの増す相手の応援団。

苦しいまま最初の8分があっという間に過ぎました。

 

 

「25-9」

 

 

力の差をはっきり表す点差。

分かっていた、分かっていたんだけれど、、、、ちくしょう、、、。

 

 

でも、応援することしか出来ません。

やれることはそれしかない。

 

 

ベンチで先生を囲むように輪になり、

食い入るように作戦盤を見つめ、指示に返事をする部員たち。

何を話されたかは分かりません。

 

真剣な眼差し、ここからここから!

 

深呼吸して一礼。

5人が顔を上げます。

 

いい表情。

 

 

 

先生に力をもらったんでしょうかね。

まだまだまだまだ、終わっていませんから。

 

 

それでも鳴りやまない相手の大応援。

こちらも負けてられませんって話ですよ。

子どもたち頑張ってんだって話ですよ。

 

 

いいプレーがあれば、

ナァァァァァーーーーーイス!!!!

 

ミスが起きれば、

切り替え切り替えぇぇぇーーー!!!

 

相手がコートの線を跨げば、審判に

線踏んでる!!マイボール!!

 

 

試合の半分が終わる頃には声が枯れていました。

でもそれは、声を枯らしてしまうような試合を彼らがやってのけたから。

 

 

普通に考えたら、離れた点差は段々と広がります。

実力差があれば当たりまえのこと。

積み重ねのスポーツですからバスケって。

 

 

前半が終わった時、離れていた点差はなんと「14点」

 

 

50点差で負けた相手に食らいつき、差を縮めて折り返す展開なんて、

誰が予想したでしょうか。

 

 

もうこの展開だけで親の声を枯らすには十分だったのです。

 

 

キャプテンは、相手に囲まれながらもエースとしてゴールへ向かい続けて、

副キャプテンは、ひと回りも身体が大きい相手に立ち向かって守り抜く。

2年生トリオはコートを駆け抜け走り回り2人を支え続けていました。

 

 

ひとつひとつのプレーに歓声が沸き、気づけばコートの周りは観客だらけ。

 

 

でも、ここから相手の大応援のギアがもう1段上がり始めるんです。

お祭り騒ぎだった応援が、必死さが混じる応援に変わっていきました。

 

 

試合残り5分。

7点差まで迫ります。

 

 

もう、「頑張れ」しか声が出ませんでした。

 

 

気持ちで勝負している姿が痛いほど伝わりましたし、

頑張ってることなんて重々承知でしたけど、

もう「頑張れ」しか出ない、不思議ですね。

 

 

相手も必死。

ここで負けるわけにはいかないわけですから。

 

 

相手のタイムアウト、互いに試合終盤の大事な時間。

先生も子どもたちも声が枯れた親も、全員が戦う目になっていました。

こんなチームになるなんて….

 

 

深呼吸して一礼。

コートに入る瞬間、副キャプテンが叫んだんです。

 

とにかく優しくて穏やかな子。

そんな先輩が叫んでチームを鼓舞して、

こんなの今まで見たことなかったぞと。

 

君たちどんどん成長していくじゃないかと。

大きな拍手とともに5人がコートへ戻り、最後の戦いが始まります。

番狂わせが起きるかもという気配が、会場の熱気と相まって異様な空気に。

 

GOGOGOぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!

 

 

終盤はまさに一進一退。

相手が引き離しにかかれば、必死に守って食らいつく。

もう気力。見ているこちらが苦しくなるほど。

頑張れ…..頑張れ。

 

 

そんな手に汗握る展開に息つく暇もない状況でしたが、ついに均衡が崩れます。

 

 

相手のミスから連続して得点を奪い、

点差は5点….相手の背中をついに捕えます。

 

会場中の視線が注がれる中、必死に戦う子供たち。

 

 

 

なんなんだこの試合は。。

 

 

 

朝の自分を殴ってやりたい。

こんな展開予想すらしていなかった。

もっと声を出す準備をしておけば良かった。

カメラで写真撮ろっかなぁとか悠長なこと言っていた。

どちらに転んでも絶対泣いてしまう予感しかしなかった。

 

 

 

 

「勝利を掴むあと少しの力までは身につけさせてあげれなかった。」

「みんなの目標を一緒に叶えられなくて悔しい。」

 

試合後の先生の言葉や涙を子供たちはきっと忘れないでしょうし、

胸を張って最後の挨拶をした3年生は立派でした。

 

僕も学生時代、一生懸命バスケに取り組んできましたが、

こんなに心動かされる負けを経験したことはなかったですし、

そんな試合を見たこともありませんでした。

 

 

結果は54対44。

 

父であり母校の先輩でもある僕の24年前の中総体は、

 

54対41で負け。偶然ですけどなんだか不思議ですね。

 

 

「感動した!かっこよかった!」と3年生の肩を叩き過ぎてしまったけれど、

彼らと一緒に過ごした時間はおじさんの大切な思い出です。

 

 

戦うには心が優しすぎる子ばかりで、スポーツマンタイプでもなく、

部員も少なければ活動時間も限られて、でも楽しくバスケしてくれたら十分だよと。

 

そうやって始まった息子のバスケ部生活は1年後、

たくさんの人に感動や驚きを届ける試合をするまでになりました。

 

 

「部長の涙を見たら、俺も涙が出てきた」

同じ経験をしてきたお父ちゃんとしてはそれがとても嬉しくて、

そんなチームに居れたことが本当にありがたくて。

 

 

「痛いことは、忘れてた。かな。」

 

 

次は2年生、彼らの番ですね。

先生の厳しい指導に耐えられるのか、支え合って乗り越えて、

1年後にたくましくなった子供たちに会えることが楽しみです。

 

バスケが上手くならなくったって構わない、

努力を続けることができる子たちになりますように。

 

24年前、僕も最前列で寝転んで写真を撮ったんですよね。不思議。

 

 

 

雑記ブログでした。